Ryoma dreamed Beyond the Pacific Ocean

2020年10月01日

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Mr.Asai 高知県人「あのよぉ、サーキットブレーカー(*1)明けに、何かと困っちゅう飲食店と何かやりたいがよ。」

 

Mr.Hiraga 沖縄県人「やんやー、わんも同じくとぅ考げーゆん。なまー、コロナでむるデージなってるからやー。」
         (訳:あぁ、私も同じことを考えていたよ。今、コロナでどこも大変だからねぇ。」)

Mr.Asai 高知県人「ゆずとシークワーサー使うた新しいドリンクメニューをお店で出してもらうのどうで?」

 

 こんな会話をきっかけに、今回の企画「Battle of Prefectures 高知ゆずvs沖縄シークワーサー」が9月14日より始まりました。

 

 

 2020年の今年、シンガポールは建国55周年を迎えました。人口は約570万人、面積は約725㎢の非常に小さな国で、日本でいうと奄美大島ほどの大きさになります。そんな小さな国に日本食料理店が約1000店舗あると言われていますが、これらの飲食店も昨今の新型肺炎Covid-19(以下、コロナ)の打撃を受けて厳しい状況に立たされています。
 日本食料理店は海外にいながら日本を体験できる貴重な場所であると言えます。このような役割を担ってくれている日本食料理店がコロナにより厳しい状況に立たされている現状に、高知県として何かできることはないかと日々考えていました。楽しい企画で高知の食に関心を持ってもらいたい。高知県を身近に感じてもらい、コロナが落ち着いたら高知に来てもらいたい。コロナの影響で輸出が減ってしまった高知県の食品を少しでも海外に届けたい。そんな時、同じ思いを持っていた沖縄県シンガポール事務所との会話をきっかけに生まれたのがこの企画です。

 

 

 高知県企業と一緒になって取り組んできた長年の活動により、シンガポールでは「ゆず」を知らない人はいないくらい一般的なものとなりました。一方で、シークワーサーはゆずに比べると知名度は低いですが、沖縄県は観光地としてここシンガポールではとても人気があります。今回、高知県と沖縄県が連携することでお互いの足りないところを補い合いながら、それぞれの「食」と「観光」、そして「文化」を伝え、参加してくれた方が楽しいと感じてくれるような企画に仕上げました。ウェブサイトには、高知県と沖縄県がお互いの柑橘を思うあまりいがみ合っているというストーリーの動画や、ゆずやシークワーサーの特徴、参加店舗や観光情報などを掲載し、シンガポール人がそれぞれの県に興味を持ってもらえるよう工夫を施しました。

 

ウェブサイト「Battle of Prefectures JP」 https://www.bopjp.sg

 

 この企画にシンガポールの日系飲食店15企業27店舗が賛同し、ゆずやシークワーサーの果汁を使ったお酒やソフトドリンク、デザートのメニューを提供してくれています。参加している飲食店はシンガポール人の利用が多く、よく売れているのはジュースとデザートだそうです。実は、シンガポールでは食事のときにアルコールを飲む習慣があまりないとのこと、高知県や沖縄県とは大違いです。
 飲食店の協力もあり、また様々なメディアでも取り上げていただいたおかげで滑り出しは非常に好調です。9月22日時点の投票結果では、ゆずがシークワーサーを大きく引き離してリードしています。

 

 

 今回の企画内容やデザインは、地元シンガポール人に響くものになっていて評判がいいと飲食店から嬉しい評価もいただいています。こういった対決もの企画はシンガポールでよく見かけるのですが、この企画の本質は勝ち負けでなく、多くの方に高知県や沖縄県の美味しいものを知ってもらい、家族や友人などと楽しんでもらうことだと考えています。とはいえ、多くの方がゆずを気に入ってくれていることは単純にとても嬉しいことですし、こうした楽しい取り組みをきっかけに高知県のゆずの認知度をさらに高めていけたらと思います。

 

party 執筆:浅井孝則(高知県シンガポール事務所副所長・写真内左から2人目)

 

*1 シンガポール政府が発表した新型肺炎Covid-19に対する措置。自宅待機命令(生活で必要な外出は可)や生活必需サービス以外の事業所停止命令が含まれ、部分的なロックダウン。
飲食店は店内での飲食は禁止され持ち帰りのみの営業が可能(4月7日~6月1日)。6月19日より飲食店の営業等に関して緩和され、現在は5名までのグループによる外食が可能となった。
飲酒は22時30分まで(フェーズ2)。

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