Ryoma dreamed Beyond the Pacific Ocean

2021年08月16日

第14号記事【シンガポールだより】を掲載します。

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愛国心と愛県心

高知県シンガポール事務所副所長 西森弘登

 

 はじめまして、高知県シンガポール事務所の西森と申します。今年4月より県庁からの派遣で同事務所の副所長を務めさせていただいております。元気と気合が取り柄のごく普通の30歳手前の県庁職員です。
 さて、シンガポールだより。今回は私がシンガポール事務所職員として赴任後に経験した最初の4ヶ月間についてお話させていただきます。

 

●県内事業者様へのご挨拶回り
 4月に就任をしたと申しましたが、ご存知のとおり昨今の新型コロナウィルスの影響を受け、実際にシンガポールに渡航できたのは7月に入ってからでした。それまでの3ヶ月間は赴任前の事前学習ともいうべき業務を集中的に経験させてもらいました。関係する県庁内各部署での実務経験を皮切りに、ちょうどシンガポールから高知に一時帰国をしていた事務所長とともに、これから事務所が海外ビジネス開拓に向けてご支援すべき数多くの県内事業者様を訪問することができました。事業者様の事業概要や海外進出への意欲を聞かせていただき、私のこれからの業務推進に向けて多くの貴重なインプットを得た有難い時間でありました。
 これらの訪問を通して、高知県の事業者が持つ「独自性」にとても驚かされました。高知県には大企業が少なく、大量生産によるコスト勝負ができる企業はなかなかありません。つまり、「誰でも作れるもの」を安く売る勝負はなかなか難しい。そこで独自の技術や味に磨きをかけて「誰にも作れないもの」を生みだすことで、唯一無二の価値を提供している事業者が高知県には沢山います。これらの独自の技術、商品は必ず海外でも受け入れられる。その橋渡しを我々がしていくのだと、心に誓った3ヶ月間でした。

 

●シンガポール生活で感じたこと
 シンガポールでの生活を始めてまだ1ヶ月のひよっこの私ですが、シンガポールについて印象深いことが1つあります。それは国民の愛国心です。8月9日がシンガポールのナショナル・デイ(建国記念日)に当たるのですが、この日が近づいてくるにつれて、国民の盛り上がりを感じずにはいられません。当日にはシンガポールの中心地で大規模なパレードや花火大会が開催され、とんでもないお祭り騒ぎになります。様々な苦難の歴史を通して1965年に独立を勝ち取ったシンガポールにとって、このナショナル・デイというのは非常に大きな意味を持つようです。スーパーやショッピングモールではこの日を祝う歌が流れ、毎日のようにイベントのリハーサルを行う軍用機が空を飛び交っています。政府に対する国民の信頼も厚く、規模は違いますが同じ公的機関で働く者として、彼らのリーダーシップから学ぶことはとても多いと感じています。今年は新型コロナウィルスの影響で規模を縮小した形での開催となるようですが、現地でしか味わえない年に一度のお祭りの雰囲気を存分に楽しみたいと思います。

 

●最後に
 高知県はユニークな魅力の詰まった県です。まだまだ日々勉強中の身ですが、自分が生まれ育った高知県の魅力を世界にアピールしたいという想いは強く持っています。コロナ禍で海外との往来が思うようにできない状況が続きますが、こういう時こそ現地にいるシンガポール事務所の存在価値が問われる時だと思っています。
 シンガポール人の「愛国心」にも負けない「愛県心」で、高知県の地産外商を推進してまいります。
 今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

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